Spotifyが5月にローンチしたグローバルプレイリスト「Gacha Pop」から見えてくる日本の音楽と世界との関係をSpotify Japanの芦澤紀子と語り合う定期連載『Gacha Pop Now』。今回は7月から9月にかけてリリースされた楽曲や話題になった楽曲を中心に振り返る。
藤井風がアジアツアーを行ない、YOASOBIや新しい学校のリーダーズが国内外のフェスを盛り上げた一方で、キタニタツヤ、崎山蒼志、King Gnu、羊文学と、『呪術廻戦』関連曲が軒並みバイラルヒットを記録し、アニメタイアップの強さをあらためて実証。さらには、日本の国内アーティストとして初めてUKのトップチャート入りを果たしたXGに、2015年発表の“少女A”がリバイバルヒットを記録したボカロP・椎名もたなど、多様化の様相を呈する日本発のヒットについて、Spotifyのデータをもとに考察した(記事中に登場するデータはすべて取材日10月13日のもの)。
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新しい学校のリーダーズやimaseらが躍動、『SUMMER SONIC』での「Spotify RADAR:Early Noise Stage」
―まずは『SUMMER SONIC』での「Spotify RADAR:Early Noise Stage」を振り返っていただけますか?
芦澤:Spotifyの冠でサマソニのステージをやるという取り組みとしては、3年前の2019年に「MIDNIGHT SONIC」という深夜のイベントをCREATIVEMANさんと共同でホストしたことがあったんですけど、それは「Spotify on Stage」という東南アジアで主にやっていたSpotify冠のライブイベントを日本に持ってくる、というかたちでやったものだったんです。
今年は昼間のステージで、「RADAR:Early Noise」という冠で、「いままさに活躍している新進気鋭のアーティスト」といったコンセプトでまとめたもので、「RADAR:Early Noise」の今年のアーティストはもちろん、以前に選んだアーティストだったり、世界を舞台に活躍している新進気鋭のアーティストを選ばせていただいて。
結果的に、新しい学校のリーダーズやimaseのような、まさにこのコラムでもよく扱ってきた、グローバルを舞台に活躍している新世代のアーティストにも出てもらえて、広がりのあるすごくいい企画になったと感じています。
プレイリスト「RADAR:Early Noise」を聴く(Spotifyを開く)
プレイリスト「Gacha Pop」を聴く(Spotifyを開く)
―まずストリーミングやTikTokで曲が聴かれて盛り上がった人たちが、今年はどんどんライブをするようになっていて、そういう意味でも象徴的なステージになった感じがします。
芦澤:海外での認知が上がっているとか、グローバルでいまバイラルヒットが起きているみたいなニュースを聞いて、ライブを観てみたいと思ってるお客さんが多かったのかなと。
特に新しい学校のリーダーズは2日目の最終アクトで、マリンスタジアムではヘッドライナーがやっている時間なので、集客的には苦戦する可能性もあったんですけど、これ以上人が来たら入場制限になってしまうんじゃないかという規模感でお客さんが集まって、世界を含めて話題になっている日本の旬なアーティストのパフォーマンスを生で見たいという熱気を感じましたね。タイミング的にも88risingのフェスで、YOASOBIと“アイドル”をコラボしたり、話題も多かったですし。
―今年はRADWIMPSがワールドツアーを行なっていたり、6月から7月には藤井風がアジアツアーをしたり、海外に出て行くアーティストがかなり増えてますよね。新しい学校のリーダーズも11月からワールドツアーが始まるし、YOASOBIも12月からのアジアツアーが決まっています。
芦澤:コロナが落ち着いて、海外ツアーが現実に組めるようになり、それとともに日本の音楽のエクスポートがアニメ軸だけでなく広がりを見せている。そういった背景もあって、積極的にアジアツアーに出ていく機運を感じますね。
2020年からの2年間ぐらいは、ストリーミングとSNS、動画投稿サイトも含めた広がりを新しいトレンドとしてつくれた期間だったと思うんですけど、それがフィジカルのライブ空間でのパフォーマンス体験と相乗して、さらなる化学反応が今後起きていくのではないかと楽しみにしています。
崎山蒼志の月間リスナー数は25倍以上に。『呪術廻戦』はアニメタイアップのVer 2.0?
ーその一方で、アニメ軸の方は『呪術廻戦』の関連楽曲がアジアを中心に各国のバイラルチャートをにぎわせました。
芦澤:キタニタツヤさんの“青のすみか”と崎山蒼志さんの“燈”、この2曲は本当に強くて、どちらもリスナー数と海外展開が爆発的に広がっています。
キタニタツヤ“青のすみか”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:キタニさんに関しては、未だに月間リスナーも400万人を超えてまして、アニメがスタートする前と比較すると、リスナー数が5倍近い。
いま5割超が海外から聴かれている状況で、上位国の内訳は日本をトップに、次いでアメリカ、台湾、インドネシア、メキシコと、アニメが強いマーケットが上位に来ています。バイラルチャートでもかなり好成績を収めていて、香港で2位、台湾で3位、韓国で8位などを筆頭に、かなり多方面のバイラルチャートにランクインしました。
9月20日にはyamaとのコラボ曲がリリースされて、いま「Gacha Pop」のカバーとしてyamaが展開されているんですけど(取材時)、その影響もあっていまプレイリスト内でもっとも再生数が多く、ライク数も非常に多い。この2曲が連続でリリースされたことによって、より海外認知やリスナー数が広がっているのかなと見ています。
yama×キタニタツヤ“憧れのままに”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:崎山さんに関して言うと、リリース前後で比較して月間リスナー数は25倍以上になっています。いまは少し落ち着いたんですけど、それでもいまも220万人を超えていて、海外シェアは4割強という感じです。
上位国の内訳はキタニさんと近く、インドネシア、アメリカ、台湾、フィリピン、タイ、メキシコといった顔ぶれで、東南アジアとアメリカと中南米が強い印象がありますね。バイラルチャートは台湾で1位、香港で1位、韓国でも4位、シンガポールでも6位を取ったり、かなり上位にいました。
崎山蒼志“燈”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:いまはそこからKing Gnuの“SPECIALZ”と羊文学の“more than words”に受け継がれていると思うんですが、特にKing Gnuはもともとの地 力もあって、とてもよく聴かれている印象があります。やっぱり『呪術廻戦』の持つコンテンツの人気とパワー、およびそれが楽曲とかけ合わされたときの爆発力は非常に強いと実感しています。
King Gnu“SPECIALZ”を聴く(Spotifyを開く)
羊文学“more than words”を聴く(Spotifyを開く)
ーEveの“廻廻奇譚”はすでに3億回再生を突破していますし、やはりアニメタイアップのなかでも『呪術廻戦』の人気は極めて高いですよね。
芦澤:最近のアニメタイアップの傾向として、トップアーティストやいま注目されているアーティストが、アニメ作品を深く理解したうえで、コラボレーションするような感覚で楽曲を書き下ろして、展開していくようなタイアップが増えてきているなと感じています。
その相乗がすごく強いのは『呪術廻戦』だけではなく、『SPY×FAMILY』や『チェンソーマン』もそうですね。作品の歴史としてはそんなに長いものではないですけど、音楽との積極的な取り組みでよりファンを広げている印象があります。
ー振り返ると『東京喰種』あたりからその傾向が強まった気がして。あの作品は作者の石田スイさんがアーティストのセレクトにも関わって、そのなかでTK from 凛として時雨の“unravel”が海外でも爆発的に聴かれたりして、そこから流れが生まれている気もします。
芦澤:アニメタイアップのVer 2.0じゃないですけど、進化系がここ数年起きているような気がしますね。
プレイリスト「東京喰種トーキョーグール -Tokyo Ghoul- Compiled by Sui Ishida」を聴く(Spotifyを開く)
海外チャートにも食い込む次世代SSW、音田雅則と冨岡愛
―新人でいうと、音田雅則さんの“fake face dance music”が話題になりました。
芦澤:音田さんはもともとバラードの楽曲、特に“ウエディング”がTikTokの投稿でよく使われる楽曲というところでロングヒットを続けていて、前から注目しているアーティストではあったんですね。
でも“fake face dance music”はその印象を鮮やかに裏切ってくれるアッパーな曲で、イラストのジャケットだったり、あまり本人の素性を出さない感じも含めて、最初に聴いたときはなとりが”Overdose”で出てきたときを彷彿とさせるようなインパクトがありました。
音田雅則“fake face dance music”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:まずは日本のバイラルチャートで数字を伸ばした印象なんですけど、一過性のバイラルヒットにとどまらず、トップ50チャートに食い込んで未だにずっと10位台をキープしていて、本当にロングヒットになってる印象です。
世界で見ると、台湾で7位、韓国でも16位とか、そういう動きは見られて、この先どうなっていくのか注目して見ています。月間リスナーも170万人を超えて、曲自体の再生数も1,300万再生を突破と、やはり非常によく聴かれている印象ですね。
ーあと直近でおもしろいチャートアクションを見せているのが冨岡愛さんの“グッバイバイ”で、アジアのバイラルチャートで結果を残しています。
芦澤:台湾のバイラルチャートで2位、韓国で3位、マレーシアで4位、シンガポールで8位ということで、兆しとしてはかなりいいチャートアクションですね。もともとオーストラリアで過ごした経験があって、グローバルな感覚も持っているみたいで、本人がソーシャル投稿を多言語でしていたり、海外発信も積極的に行なっているので、非常にエンゲージメントが高くなっているようです。
冨岡愛“グッバイバイ”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:最近バイラルヒット発で、Conton Candyやシャイトープが日本で大きな現象になりましたけど、そこから海外に波及するところまでいったケースはあまり多くなく、最近だと唯一チョーキューメイくらい。その意味でも、冨岡愛さんは注目に値するなと思いますね。
日本の国内アーティストとして初、UKのトップチャートにランクインしたXGの可能性
―XGが日本の国内アーティストとして初めてUKのトップチャートにランクインするという快挙もありました。
芦澤:XGは『NEW DNA』という新しいEPが9月の末にリリースされて、その前段階で先行配信を何曲かしていたなかで、“NEW DANCE”が非常に成功している印象です。
もともとXGはUSとか東南アジア諸国でよく聴かれている印象で、今XG全体としてマーケットの内訳を見ると、上から順に日本、アメリカ、フィリピン、インドネシア、ブラジル、その下にUKがいるんですけど、“NEW DANCE”は非常にUK人気が高くて。チャートに入ったのはちょうどEPが出た直後ぐらいのタイミングなんですけど、そこでは一瞬USや日本の再生数を抜くぐらいにもなりました。
XG“NEW DANCE”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:いまは“PUPPET SHOW”という曲にフォーカスが切り替わって、New Music系のプレイリストはもうそっちになっているので、“NEW DANCE”のスパイクはちょっと落ち着いたのですが、瞬間的にでもUKのチャートに入ったのは特筆すべきことだと思います。
XGはすごく特殊な立ち位置のアーティストで、「Gacha Pop」にももちろん入ってますし、日本がいま海外で押し出していくエクスポート軸のアーティストのなかでもメインの存在といいますか、88risingのライブにもYOASOBIと新しい学校のリーダーズと並んでピックアップされるような存在になってます。
ただYOASOBIと新しい学校のリーダーズはもともと日本国内で活動してきて、言語も基本は日本語で歌って、日本のオーディエンスに対して楽曲を届けて、それが海外でも受け入れられている状況にあるといえますよね。
一方、XGは最初からグローバルスタンダードで、拠点は韓国、楽曲の言語は英語で、ダンスのスキルやミュージックビデオはどちらかというとK-POPの成功例を踏襲してるような部分がある。
XG“PUPPET SHOW”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:本人たちはK-POPでもJ-POPでもないX-POPを自称していたり、最初からボーダーレス、グローバルスタンダードを意識して、独自の活動方針を追求しているので、「Gacha Pop」のなかでもちょっと特別な存在と言えると思います。
―なので紹介の仕方が難しい部分もありますけど、その存在自体がこれまでになかったものだからこそおもしろいし、期待感もありますよね。
芦澤:“PUPPET SHOW”はSpotifyの公式エディトリアルプレイリストでいうとリリース週に75のプレイリストに入っていて、それは少なくともXGの歴史において最大です。そもそも75のプレイリストに入るってあまり聞いたことのない数字の規模感で、それだけ注目が世界から集まっていることの証明だと思います。
まだまだ伸びしろがあるといいますか、これまで誰も成し得なかったことを成し遂げてくれるかもしれないワクワク感はすごくあるなと思っています。
月間リスナー約200万人のうち、9割以上が海外シェア。2015年発表の椎名もた“少女A”がいま聴かれる背景は?
―新曲ではなく過去曲が海外でバイラルヒットをする例もときどきありますが、2015年にリリースされた椎名もたさんの“少女A”はここ数か月で特筆すべきチャートアクションを見せました。
椎名もた“少女A”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:今年の6月末ぐらいからリスナー数の上昇が始まって、7月に入ってからその角度が上がり、9月の頭までかなりの角度で右肩上がっていきました。9月の頭からは比較的横ばいなんですけど、ずっと高いポイントをキープしています。
月間リスナー数もいま185万人で、デイリーのリスナー数の推移でいうと、この2か月で7倍ぐらいになっていますね。日本のリスナー数は少なくて、アメリカが圧倒的に多いです。次いでメキシコ、インドネシア、ブラジル、フィリピンという感じで、9割以上が海外シェアです。
―僕は椎名もたさんに何度か取材をしていて、ネットに記事が残っているんですけど、先日Xでブラジルのファンという方からDMが来て、「椎名もたさんについて教えてほしい」と言われて。「どうやって彼のことを知ったんですか?」と聞いたら、やはりTikTokだと言っていました。
芦澤:ストリームソースを見ると、6割が自分のプレイリストやライブラリから聴いているので、なにかの理由で楽曲を知って、自分のプレイリストやライブラリに保存して、繰り返し聴いている人が多いようです。エディトリアルプレイリスト率は非常に低く、極めてオーガニックな聴かれ方ですね。
アルゴリズムのプレイリストから聴いてる人もあまり多くはなく、圧倒的に直接自分のプレイリストから聴いてる。ソーシャルとかで出会って、この曲を知って、検索して、何度も聴いているみたいな聴かれ方の印象ですね。デモグラは圧倒的に若くて、Gen Zが5割、20代以下が8割です。
ーボカロ曲がこの規模感で海外で聴かれるケースはまだそんなに多くないと思うんですけど、現在のボカロ曲の海外での聴かれ方についてはどんな分析ができますか?
芦澤:「This Is 初音ミク(HATSUNE MIKU)」というプレイリストは基本的に海外で聴かれていて、そんなに新曲を毎週入れ替えたりしてるわけではなく、人気曲が過去曲だったりして。
プレイリスト「This Is 初音ミク(HATSUNE MIKU)」を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:アルゴリズムに基づいてパーソナライズされるプレイリストで、そのユーザーの視聴履歴によって多少内容が変わるという立て付けのプレイリストではあるんですけど、そのなかでもよく聴かれているのはDECO*27、黒うさP、バルーンとか、ボカロPとして非常に有名な人たちで、ただそのなかに混じって、きくおがすごく聴かれてる印象があります。
ー海外でも聴かれているボカロPとしては、やはりきくおが頭ひとつ抜けてる感じがしますよね。
芦澤:そうですね。月間リスナーも150万人。“愛して愛して愛して”という一番聴かれている曲は1億再生を突破しています。
シェア率は海外が95%。ストリームソースも椎名もたさんとほぼ一緒で、自分のプレイリストやライブラリから聴いてる人が6割以上、エディトリアルから聴いてる人は非常に少ない。デモグラを見ると非常に若いことも含め、やはりほぼ一緒な感じがします。
きくお“愛して愛して愛して”を聴く(Spotifyを開く)
ーいま海外でYOASOBIを聴いてる人たちが、AyaseさんがボカロPとしても活動していたことを認知しているのかはわからないですけど、やはり背景としてのボカロ文化が日本のカルチャーとしてすでに一定数のコアなリスナー層、特に若い世代に広まっていて、その集積がいまのYOASOBIの聴かれ方につながっている部分はあるのかも。
芦澤:人間が歌うことを想定しないでつくられているから、独特な旋律やコード感があって、それがユニークで面白いみたいな発想だとしたら、YOASOBIだったりそういうボカロ出身の日本のアーティストの楽曲を聴いて、その世界観に魅了された人たちが掘っていって、みたいなことももしかしたらあるのかもしれないですね。
日本の楽曲の海外へのエクスポートは「多様性の域に来ている」
ー7月から9月は“アイドル”や“NIGHT DANCER”のようなビッグヒットこそなかったものの、3年前だとほぼアニメ軸だけだったところから、本当にいろんな方向性で曲が海外に広がり始めていることがより明確になった3か月だったように思います。
芦澤:韓国のJ-POPトレンドみたいなものもずっと続いていて、「imase、あいみょんが韓国ですごく聴かれてる」みたいなことが一過性ではなくなった印象を受けます。
ーあいみょんが今月出した新しい曲もちょっとアジア感ありました。本人はたぶんそんなに意識してなさそうだけど。
あいみょん“ノット・オーケー”を聴く(Spotifyを開く)
芦澤:ちゃんみなも韓国を意識していろんなコラボレーションをやろうとしていたり、グローバル展開をアーティストやレーベルがそれぞれみんな考えるようになってきてるなっていう、時代の変化をすごく感じますね。
あとこれはまた全然別方向で、Lampがつい最近アルバムを出したんですけど、いつの間にか月間リスナーが200万人を超えていて。日本において特別目立った活動をしてるようには見えていなかったと思うんですけど、非常に海外支持の厚いバンドに育っているなと。
Lamp『一夜のペーソス』(2023年)を聴く(Spotifyを開く)
ー彼らはアメリカのコアな音楽ファンによる批評サイト「Rate Your Music」で評価が高かったり、たぶん今日ここまで話したのともまたちょっと別のリスナー層に届いてる感じがしますよね。
芦澤:いろんな波が広がっていて、現象としては多様性の域に来ているような気がします。なにかひとつの決まった型ではなくなっていて、逆に言うと、いろんなチャンスがあり、オーガニックにバズっていく可能性もあるでしょうし、なにかをきっかけに思いもよらないことが起こりうる。火種がいろんなところにあるというか、そういう状況の変化を感じます。