クィアフレンドリーなパーティのDJが選曲。「Pride」プレイリスト

クィアフレンドリーなパーティのDJが選曲。「Pride」プレイリスト

テキスト
木津毅
編集:後藤美波(CINRA.NET編集部)

30年にわたって続く「華麗なエンタテインメント・ショウ」。関西発『DIAMONDS ARE FOREVER』

関西発、約30年にわたって開催されており、現在は京都・METROで行なわれている『DIAMONDS ARE FOREVER』によるプレイリスト。「キャムプでポップで煌びやかなムード」のあるひとつの側面を、DJのkorが選曲(Spotifyで聴く

『DIAMONDS ARE FOREVER』はどのような個性を持つパーティでしょうか?

関西発祥で約30年、国内外様々な場所でオリジナルメンバーを含めて現在も続いていること。セクシャリティやジェンダー、国籍や肌の色に拘りはないこと。キャムプやチープゴージャス、アートやアヴァンギャルドで脱構築な視点を併せ持つこと。1990年から現在は、京都メトロのマンスリーパーティであること。ひとりひとりの人生の中で、初めてクラブというものに来られた方々が体験する場所でもあること。 「What is your thing?」に対する、様々なイントゥやオブセッションな答えを提案し続ける時間と空間。

以上は私のテキストですが、詳細情報はライターの後藤純一さんや、オフィシャルサイト等からの引用が下記です。いわゆるワンショットのパーティではなく、上手く説明できずすみません。(kor / 『DIAMONDS ARE FOREVER』DJ)

〈DIAMONDS ARE FOREVER〉は、1980年後半当時国際的に活動を展開しつつあったパフォーマンス集団「ダムタイプ」の故ミス・グロリアス(古橋悌二)とDJ LaLa(山中透)が、関西でドラァグクイーン・パーティの場を模索していた時に、ドラァグクイーンでシャンソン歌手のシモーヌ深雪&上海ラブシアターと出会い、共に1989年に大阪・堂山で始めたパーティ。1990年より京都のクラブ「メトロ」で定期的に開催されるようになり、現在も月に一度、毎月最終金曜日の夜に、12月は30日に「メトロ紅白歌合戦」として開催されています。

2018年には東京六本木の森美術館の展覧会「クロニクル京都1990s ―ダイアモンズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る」で紹介されるなど、国内外にファンを持つ京都メトロの看板パーティのうちのひとつ。ドラァグクイーンたちによるその日のテーマに合わせたゴージャスかつアヴァンギャルドなショーの数々と、DJによるダンスミュージックによって構成された空間で、時代のトレンドに関係なく見る者すべてを魅了してきた。

『DIAMONDS ARE FOREVER』のイベント会場風景より
『DIAMONDS ARE FOREVER』のイベント会場風景より

今回参加したPRIDEプレイリストのテーマやコンセプト、こだわった点などについて教えてください。

たとえばパーティが始まって、帰路に着くまでを追体験出来るような、個々がバラバラで一緒に重なり合い、また独りになる時間の経過を愉しんでもらえるように、僭越ながら組んでみました。

ダイア(『DIAMONDS ARE FOREVER』)は、ダンスミュージックというか、新旧問わず、いわゆるクラブミュージックがかかるパーティで。ひとつの音楽ジャンルに特化はしていないんですね。時にはBPMの繋ぎからも解放されています。DJ LaLaさんのスタイルや私も、その月のテーマやフロアの雰囲気によって自由なところが、ものすごくあります。逆に、いくつかの定番曲も毎月かかり続けています。今月のムードはこんな感じです、というようなプレイリストです。

長らくダイアのマンスリーベニューである京都メトロは、オーナーの山本ニックさんの御考えで、元来、演者や客層は国内外に誰にでも分け隔てなく開かれています。ダイアの月末金曜日に来てくれはった方々も、お客様それぞれが楽しむ雰囲気ですね。ドリンクを片手にショウを観るのはもちろん、フロアで、ちょっとはしゃいでも良いし、流れて来る歌詞に耳を傾けても良い。サブフロアのソファでお話したり、うっかり寝てしもても良い。ときにはドラァグクイーンのショウやDJが掛ける曲に、「ひゃ、なんやこれ、ポカーン……。」とする。FEELとTHINKを行ったり来たりする感覚を、おもろいなぁと思って頂けたら嬉しいです。

とくに若い方々にぜひ聴いてほしいアルバムや、「伝統芸能」と私どもが勝手に呼ばしてもろてる大切な楽曲も、いくつかピックアップしています。素敵なジャケットデザインや素晴らしいアレンジャー等もたくさん知っていっていただけたら。曲によっては、7インチのシングル盤か、12インチのリミックス盤か、短くコンパクトか、現行の配信音源ではあまりないDJユースな長尺のものか、セレクトしています。

また、数曲毎にブロッキングしてあるので、リストのお好きなところ通して聴いていただいたり、もしくはシャッフルプレイで「おみくじ」や今日の占いみたいに、1曲めに何がかかるかな? と愉しんで頂くのもオススメします。

パフォーマーの中にストレート(異性愛者)の方や、女性のドラァグクイーンもいはりますが、パーティとしてLGBTQ+のプライドと重なる部分もあります。過去の膨大な文化的アーカイブや、キャムプやクィアなものが好きな結果としての要素のひとつ。なんちゃうかな、と感じています。気がつけば聴こえてくる、通奏低音のような。(kor)

『DIAMONDS ARE FOREVER』による「Let's Party Again」プレイリストカバービジュアル
『DIAMONDS ARE FOREVER』による「Let's Party Again」プレイリストカバービジュアル

『DIAMONDS ARE FOREVER』のイベント会場風景より
『DIAMONDS ARE FOREVER』のイベント会場風景より

パンデミックに伴い、現在クラブシーンは厳しい状況に置かれていることかと思われますが、パーティの現状、今後の予定や展開についてお聞かせください。

90年代から京都メトロへ遊びに行ったり、箱貸しパーティでステージに立たせてもらったりしていたんですが、シモーヌ深雪さんと様々なイヴェントをお手伝いしているうちに、気がつけば約10年ほど、毎月月末金曜日はDJをさせていただいてます。4月は感染症予防対策と「不要不急」という事で、中止となりました。

パーティの写真や過去のフライヤー、毎月の告知はこちらをご参照ください。

現状、京都メトロは休業中ですが、スタッフの皆さん自ら無観客ストリーミング配信で様々な試みをされています。『DIAMONDS ARE FOREVER』も初のストリーミング生配信版を5月の月末金曜日に開催、そして6月26日金曜日にも予定しています。フロアとはまた別次元の映像で感じるダイアのパーティ感覚を、ケとハレ、日常と非日常の狭間を体験していただければ幸いです。(編集部注:京都METROは6月23日から一部営業を再開。コメント取材は6月16日に実施)

7月以後は情勢に考慮しつつ柔軟な対応になるかと存じます。とはいえマンスリーパーティは続きます。また、京都メトロのフロアでお会い出来る日を楽しみにしています。

大きな音で音楽の掛かる場所で踊ったり、何気ないお話をしたり、その日限りのちょっとした体験や経験は、私たちの人生に、どんなに大切か、はかりしれない歓びをもたらす事かを忘れないために。(kor)

DIAMONDS ARE FOREVER and METRO KYOTO presents 『DIAMOND SHOW II』は、Zaikoにて6月26日(金)20:30~23:30に配信。チケットは現在販売中。6月29日までアーカイブ視聴も可能だ
DIAMONDS ARE FOREVER and METRO KYOTO presents 『DIAMOND SHOW II』は、Zaikoにて6月26日(金)20:30~23:30に配信。チケットは現在販売中。6月29日までアーカイブ視聴も可能だ(視聴はこちら

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