BRING ME THE HORIZON来日インタビュー 彼らが痛みを歌うわけ

BRING ME THE HORIZON来日インタビュー 彼らが痛みを歌うわけ

インタビュー
矢島大地(CINRA.NET編集部)
後藤美波(CINRA.NET編集部)
テキスト・編集:後藤美波(CINRA.NET編集部)

やっぱり暗い気持ちと向き合うことのしんどさを音楽で表現したいという思いが強い。それがどんなに辛いか、俺も知ってるから。(オリヴァー)

―前作『That's The Spirit』以降特になんですが、BMTHの歌と音楽に「祈り」を感じるようになっていったんです。オリヴァーが痛みを乗り越えるための願いを綴った歌・メロディーがそのまま人に重なって、ライブでのキッズの様子を見ていても、自分の痛みをどうか癒してほしいという願いをBMTHの音楽に託していると強く感じます。

オリヴァー:ああ、みんなそれに同意だと思う。なかなか自分の痛みや悩みを表に出せるわけじゃないから、自分たちがそういう感情を音楽で表現することによって、そういう人たちが救われたらすごく良いと思う。安心や希望みたいなものを感じるとか。

自分がリハビリに入っている時に感じたのは、周りに自分と同じように苦しんでいる人の姿があることで、自分は決して頭がおかしくいわけじゃないんだとか、一人じゃないんだとか思えるんだよね。俺たちのライブに来ている人もそうだと思う。混乱してて暗い気持ちでも、誰かがそれを言葉にすることで自分と同じように苦しんでいる人がいるって思える。だからみんな音楽を聴いて共感するんじゃないかな。

BRING ME THE HORIZON 11月16日、さいたまスーパーアリーナ公演より 撮影:Masanori Naruse
BRING ME THE HORIZON 11月16日、さいたまスーパーアリーナ公演より 撮影:Masanori Naruse

オリヴァー:特に今は、日々バッドニュースが聞こえてくる時代だし、それぞれが痛みを抱えたまま抑圧されていくばかりなのもわかる。そういう時に、誰にも言えなかった心を解き放つためのものとして音楽が役割を果たせると思うんだよね。

―そうですね。今の若者たちが感じてる痛みそのものを託していると思うし、それがBMTHの音楽にある希望だと思います。

オリヴァー:自分が恋愛している時ってどんなラブソングを聴いても共感できたりするけど、そういうときめきって長続きしないよね。でも辛さや痛みっていうのは毎日自分についてまわるものだから。もちろんハッピーな気持ちを表現したり、それについての曲を書くこともあるけど、やっぱり暗い気持ちと向き合うことのしんどさを音楽で表現したいという思いの方が強いな。それがどんなに辛いか、俺も知ってるから。

マット・キーン(Ba):そういうことってみんなあまり口に出さないんだよ。たとえば田舎に住んでる15歳の子供って、すごく悩んでても話す人がいない。だから音楽が救いになるんじゃないかな。


BRING ME THE HORIZON『amo』収録曲“in the dark”

リー:それにライブに来ることは解放になるよね。シンガロングした時に泣いてる人もいたりする。たくさんの感情がこみ上げてきて発散されるんだと思う。

ジョーダン:そういう意味で自分たちはファンと強い結びつきがあると思う。クリシェかもしれないけど、俺たちのライブはこれまでに以上にパーソナルなものになってるよ。

―それは8月の来日公演を見ても感じたことです。歌と音のスケールが大きくなっても、心の距離は縮まっているというか。

ジョーダン:特にここ数作品はファンも自分たちもオープンになって、ライブがすごく特別な場になっているのを感じるよ。

ジョーダン・フィッシュ(Key) 撮影:Masanori Naruse
ジョーダン・フィッシュ(Key) 撮影:Masanori Naruse


BRING ME THE HORIZON“Drown”ライブ映像

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リリース情報

BRING ME THE HORIZON『amo : japan tour edition』
BRING ME THE HORIZON
『amo : japan tour edition』(CD)

2019年11月13日(水)
価格:2,530円(税込)
SICP-6224

1. i apologise if you feel something
2. MANTRA
3. nihilist blues (feat. Grimes)
4. in the dark
5. wonderful life (feat. Dani Filth)
6. ouch
7. medicine
8. sugar honey ice & tea
9. why you gotta kick me when i'm down?
10. fresh bruises
11. mother tongue
12. heavy metal
13. i don't know what to say
14. Throne
15. Happy Song
16. Drown
17. Avalanche
18. Shadow Moses
19. Sleepwalking
20. Can You Feel My Heart

BRING ME THE HORIZON『amo』
BRING ME THE HORIZON
『amo』(CD)

2019年1月30日(水)
価格:2,420円(税込)
SICP-5940

1. i apologise if you feel something
2. MANTRA
3. nihilist blues (feat. Grimes)
4. in the dark
5. wonderful life (feat. Dani Filth)
6. ouch
7. medicine
8. sugar honey ice & tea
9. why you gotta kick me when i'm down?
10. fresh bruises
11. mother tongue
12. heavy metal
13. i don't know what to say

プロフィール

BRING ME THE HORIZON
BRING ME THE HORIZON(ぶりんぐ みー ざ ほらいずん)

2004年に結成、イギリス/シェフィールド出身の5人組ロック・バンド。2005年にヴィジブル・ノイズよりデビューし、フル・アルバムを3作リリース。2013年、初期メンバーギタリストのジョナが脱退し、新たにキーボーディストとしてジョーダン・フィッシュが加入。同年にアルバム『センピターナル』でRCA UKからのメジャー・デビューを果たす。2015年、通算5作目『ザッツ・ザ・スピリット』で、過去最高の全米・全英チャート初登場2位を記録。2019年1月、6作目『アモ』を発売し、キャリア史上初の全英チャート1位、そしてグラミー賞ノミネートを獲得。同年8月には約5年振りの来日を果たし<サマーソニック2019>へ出演、また新木場STUDIO COASTでの単独公演をソールドアウトさせた。

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